今すぐ好きを。
「凪君て、一人暮らしなの?」


きっと、感じた違和感はこういうことだった。

広い玄関には、少ない靴。


学校指定のローファーと、スニーカー、あと今凪君が履いてるサンダル。


この広い家、広い玄関に、靴箱もなく三足だなんて、一人暮らし?って思うよね。

「あー、まあそうかな」


曖昧な返答にまだ、?が頭に浮かぶ私を見て、凪君が付け足した。

「母親は俺が三つの時に家を出た。父さんは海外勤務でほとんどいないから」


私、大変なこと聞いて……。
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