不甲斐ない恋
不甲斐ない恋
夜中の12時にインターホンがなった時、こんな常識外れのやつ誰だよって思いつつも、スコープを覗いた。

そいつを見た時驚いた。

もしかして俺、あいつが死んだショックでとうとう幻覚でも見たのかなって。
そうだ、これは夢だ。


そう思っても、夢の彼からは目が離せなかった。

目の前に薄着姿で立つそいつの姿は、どう見てもあの頃と同じままで、あの時から何一つ変わってなくて。


絶対にありえない。
ありえないって、分かってるはずなんだけど。





どうみても辛い状況なのに同情して欲しくなくて、わざとおちゃらけた態度をとる姿は、死ぬ前のあきのまんまだった。

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