不甲斐ない恋
「……あき…?」
「!」

けーすけくんがやっと言葉を発した。
俺の名前を呼んだ。
俺もう待ちくたびれて、イライラしてきたところだった。

「そうだよ、俺以外に誰がいんの、こんな可愛い顔した貧乏人」

そう言ってまたニコーって笑う。



「本当に、あきだ…」


けーすけくんはボソッと呟いて、泣きそうな顔をする。

あれ、けーすけくん俺のことそんなに好きだったのかな?
会うの久々だからかな、俺が一方的に連絡切ったから、けーすけくんショックで今会えて嬉しいのかな。

「うん、あきだよ、けーすけくん」

1ヶ月とちょいくらい?って言いながらズカズカけーすけくんの家に入って行く。

勝手にお邪魔して悪いけど、もう限界。
寒すぎるよ。
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