お前の唇、奪っていい?
「今日は本当にありがとね、舞ちゃん!」
「いえ、全然!貴重な体験ができて良かったです」
ーー撮影が終わり、ドレスから制服に着替えてメイク室から出ると、
既に祐誠が廊下で待っていた
「お待たせ」
「おう」
「ねぇ見て祐誠。今日の写真、貰っちゃった」
ペラ、と1枚の写真を祐誠の目の前にかざす
これは、さっきカメラマンさんに貰ったもので、一番私たちがいい顔をしているものなんだって
「なんでそんなもん貰ってんだよ...まぁいいけど」
「すごいね、やっぱり祐誠はプロだよね、ムカつくけどかっこいい」
「あ?ムカつくってなんだよ、かっこいいのはいつもだろ」
「はいはい、そーですねー」
ちょうど、その時ーー
「松本さん、あの子やっぱりモデル向いてるんじゃないかなぁ...」
「近藤さん(カメラマン)、なぁんにも分かってないですね!
舞ちゃんは、祐誠くんだからあんな顔が出来たんですよ」
「えー、それどういう意味?」
「恋ですよ、恋」