お前の唇、奪っていい?
「僕と、お付き合いしてくれませんか?」
啓くんに、告白をされた
最初は、冗談かなって思ったけど、あの目を見たらそんな思いはすぐに吹き飛んだ
あの後、返答に迷っておどおどしてたら、啓くんは笑って椅子から立ち上がり、
そして、優しく私の頭を撫でたの
「返事は、急がなくていいよ。舞ちゃんの心の整理がついたら、言って。もう1度告白する」
「う、ん...」
告白をされたのは初めてじゃなかったけど、
啓くんにされたのは、なんか、すごく嬉しかった
なんでかは、よくわからないけど
でもね、嬉しかったんだけど...
あの時、告白された時、真っ先に私の頭に浮かんできたのは、
何故か祐誠だった
「送ってくれてありがとう。今日は楽しかった!高校はどこに通うの?」
「舞ちゃんと同じ所だよ、これからまたよろしくね」
「そうなんだ!うん、よろしくね」
啓くんの後ろ姿を見送り、家に入る
その瞬間、私の携帯が着信音を鳴らして震えた
電話をかけてきたのは、千紗だった
「もしもし、千紗?どうしたの?」
「舞大丈夫?」
「ん?なにが?」
「え、ニュース見てないの!?実はね、祐誠くんが...」
「.......え?」