バレンタインに愛を込めて
「え?ダメなの?」
「当たり前だろ」

「皆に言ってもいい?」と聞いてみれば眉根を潜める。

「はぁ……勘弁しろよ。先、寝るから」

ため息?

久しぶりの泊まりにこの仕打ち。でもこのくらいで落ち込まない。

「絶対、諦めないんだから……」

見上げた先のカレンダーには一大イベントが数日後に迫る。毎年この日だけは普段大人しい子もこぞって彼にアピールしていた。

それなら私も真正面からやってやろうじゃない。
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