『ドルチェ♬』
『綺麗…、』

自然とこぼれ落ちた言葉は私の目に写った光景を表すのにはまだ不十分なほど拙い言葉で、

私はその言葉にできない光景から目を…ううん、耳も離すことはできなかった…

沈みかけの夕陽が漏れこみ部室内をオレンジ色に染めている。

窓から見える景色はもう遠に暗さを醸し出していてどこか儚くて…

そんな、曖昧で綺麗な景色をバックに
、一人イスに座りギターを抱え音を奏でている黒髪で黒縁眼鏡をかけているの彼の横顔はなんて言うか…

すごく…、

『かっこいいよな…』

『うん…』

かっこよくて少し悲しげに感じた…。

そんな、彼が奏でる音もすごく心を揺さぶってくるほどに悲しい音色で、
胸が苦しくなる。

もう、どう表せばいいのか…

すごく胸を締め付けられるような感覚に自然と頬には涙が伝った。
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