私の愛しいポリアンナ
顔と雰囲気のアンバランスさがなんとも絶妙。
そこの不思議さが人を惹きつけるのか。
なるほど、と思いながらみのりも彼を見つめる。
彼は一瞬、唇を噛んでから口を開いた。
「・・・夢でお会いして以来ですね?」
「・・・」
「・・・」
「・・・ありが、フフッ、ありがとうございます」
「言わせておいて笑うんですか・・・」
どこかげんなりした様子の彼に、慌てて頭を下げる。
「いや、すみません。あまりに顔が良いので、あなただったらクサいセリフも似合うんじゃないかと思って」
「で、ご感想は?」
「やっぱりむず痒くて笑っちゃいました」
ヘラッと笑ってそういえば、彼はあきれたようにため息をついた。
いけない、また私がホワホワしすぎてあきれられている。
「そんなにクサいセリフが聞きたいならイタリアにでも行きなよ。あそこはすごいから」
「あ、知ってます。君は天使だとか言われるんですよね」
「あなたにぴったりの場所だと思うけど」
にっこりと笑ってそう言われた。
目をみはるほどに美しい笑顔だったが、馬鹿にされてるのはわかる。
彼の敬語が取れたこともその証拠だろう。
まぁ、私が人にあきれられて馬鹿にされることはよくあることだから別にいい。