私の愛しいポリアンナ
「本当に好みがダメ男だったんだな、あの子」
「あぁ。趣味が悪すぎる」
「それで俺に関しては必要としてくれなさそうだから無理って」
「生意気なやつですまない」
別にいいよ、と明るく笑いながらタローは言った。
彼はどんな評価も明るく受け入れ、自分にとって大切ではない他人からの評価は気にしないタチなのだ。
「つまりさ、寂しがりなんだろうな」
「そうかぁ?」
寂しいから、頼ってくる男を好きになるのか?
秋にはなんだか結びつかなかった。
しかし、タローは自信満々にきっとそうだよ、なんて言っている。
「でも設楽はなんでそんな彼女に構うわけ?」
めんどくさいじゃん。だって彼女、もう自分の性格受け入れてそういう風に生きたいんでしょ?
破滅する道でも、本人が納得してるんだったらそっとしておけば、とタローは言う。
秋だって、それができたら苦労しないのだ。
「見てられないだろ」
ただの知り合いとはいえ、関わった女性が悪い男に捕まり、ロクでもない人生を送るのは夢見が悪い。
秋の言葉に、タローは半分ほどは納得していた。
そして次に口を開いた。