私の愛しいポリアンナ
「今、タツヤは何してるの?」
「何って」
「仕事とか」
「あぁ、仕事。何もしてないですよ」
みのりの答えに、秋は思いっきり顔をしかめた。
「・・・タツヤって何歳?」
「26」
「大丈夫かよ」
「大丈夫じゃないですよ」
そう、大丈夫じゃないのに、「なんとかなるんじゃない」って深く考えないのがタツヤだ。
今だって、付き合っている女の子の稼ぎで食べているらしいし。
いわゆる、ヒモ。
「何回も言うけどさ、あんたホントに男の趣味悪いよ」
「知ってますってば」
いいんです。そうやって生きてきて、私はそれなりに満足してるんです。
みのりはそう言い切り、ワインをぐいっと飲む。
アルコールの匂いに、一瞬めまいがした。
なんだか頭が痛い。
ここにきて、連日の疲れが顔を出してきたのだろうか。