愛しのニャンコ
確かめるかのようにニャンコの体温を肌でちゃんと感じた。

かすかに温かい温もり。唾液の流れる口の中。

ニャンコの手

サラサラなニャンコの髪を撫でた。

ニャンコはもう放心状態。

ブルーの瞳に一粒の涙がにじみ出ている。


ニャンコは俺の顔を見て『晴香ガマンしないで、ぼっ………ぼくも晴香に触れたかった。晴香ならぼく大丈夫だよ!』
ニャンコの笑みは天使のように俺を包み込んだ。

もうガマンしなくても良いんだ!

ニャンコも俺と同じ気持ちだったんだ。

そう思えば思うほどニャンコを愛しいと感じた。

ニャンコニャンコニャンコニャンコ


何度もニャンコを確かめるかのように呼んで感じた。

ニャンコも同じように俺の名を呼ぶ。

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