お前が好きすぎて、マジやばい。



ー知愛 sideー


どれだけ眠っただろう…


ゆっくり目を開けると、もう手術は終わっていて、病室に移されていた。


あれ…?


右手が温かい…



「凰己…くん?」


『…ん』



ベッド脇のイスに座って私の手を握って、ベッドに顔を乗せて私の方に顔を向けて寝ていた。



『知愛…』



…寝言?



「ふふっ…可愛い」



嬉しい。


すっごく嬉しい!


でもすっごく心配させちゃったね…


ごめんね?


横腹がすっごく痛かったけど、自分のことはどうでもよかったの…


凰己くんの方が心配だったから。



『知愛…?』



凰己くんは身体を起こして目を擦った。



「おはよう」


『おはようじゃねーよ…
もう大丈夫なのか?』


「大丈夫大丈夫!痛っ…」



ちょっと動くと、身体に痛みが走る…


うぅ…


これが手術後の痛さかぁ…



『バカ…安静にしとけ。』


「へへっ」



凰己くんは私の頭を優しく撫でてくれた。


落ち着く…


好き…


大好き…



ー知愛 side endー




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