お前が好きすぎて、マジやばい。
…恥ずかしい。
穴があったら入りたい…
顔の上に乗せていた本を取って、身体を起こした黒田くん。
『俺のこと、呼んだじゃん』
「…うん。えっと、さっきはごめんなさい。」
『矢幡は悪くねーよ…悪いのは俺だ。』
「…今日、一日、黒田くん元気ないみたいだったから…その」
あー、上手く言葉が回らない!
真っ直ぐに目を見れなくて、目線をどこに向けたらいいのか分からない。
私、辛気臭いよね?
それは自分でもわかってる。
お母さんにも言われた。
「もっとハキハキしなさい!
どうしてあなたはいつもヘラヘラ笑うの!」
って、いつもいつも叱られてた。
でも、どうしたらハキハキ出来るのか分からなくて…
『俺、林田に…嫉妬してた。』
「へ?」
いきなりの言葉に戸惑いを隠せない。
林田くんに嫉妬!?
黒田くんが一体なんで!?
私、矢幡 知愛はただいま訳も分からないまま、胸がドキドキしています…!
ー知愛 side endー