お前が好きすぎて、マジやばい。



髪の毛を直した後、矢幡はふとファッション誌を手に取り、机に開けてパラパラめくっている。


時にはパァーっと目をキラキラさせて、時にはうんうん頷いて…



『お前でもファッションに興味あるんだな』


「あー!今ちょっとバカにしたでしょ!」


『いや、それはいつもな。』


「む!」



また頬を膨らませて怒った。


ったく。


どこまで俺を惚れさせる気なんだよ。


笑わせたくなって、でも、ちょっと怒らせてみたくて。


もっと、色んな表情が見たい。


そんな欲が出てきた。


今までにない感情に戸惑いながらも、それを楽しむことにしよう。




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