お前が好きすぎて、マジやばい。



学校までの一本道をゆっくり歩いていると、後から聴こえるバタバタ走る音…


俺と同じ、遅刻か。



「はぁ、はぁ、はぁ…って、黒田くん!?」



そいつは俺の横で立ち止まり、声を出した。



『矢幡?なんで』


「えーっと…今日は寝坊しちゃってですね…」


『お前らしいな』



逆に毎日遅刻しない方が凄いと思う。


1人だと、起こしてくれる人もいないもんな。


全て、自分一人だ。



「でも、毎日毎日学校行くのめんどくさいよね」


『じゃぁ、今日はサボる?
どうせ矢幡、休んだことないだろ』


「へ!?サボるなんて…
でも、実は憧れだったり…」


『じゃぁ、決まりな』



俯く矢幡の右手を引っ張り、学校と逆側の来た道を戻る。




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