お前が好きすぎて、マジやばい。



朝食を食べ終わり、洗い物と着替えを済ませて、二人で歯を磨いて出掛ける用意をした。


同居生活って、こんなにも楽しいのかな?


二人だと、楽しい。



『置いてくぞ?』


「あ、待って!よし!行こ!」



鍵を閉めてマンションを後にして、歩きながら行く場所を考える。


ぎゅっと知愛の手を握って歩く。


小さな手…


恥ずかしいのか、頬を赤らめて俯く知愛がまた可愛くて…



『恥ずかしいの?』


「だって…初めてだもん」


『ははっ、可愛すぎ』


「ちょっと、凰己くん…恥ずかしいよ」


『で、どこ行きたい?』



すると知愛はすぐに口を開いた。



「凰己くんの地元巡りがしたい!」


『なんで?』


「凰己くんのこと、もっと知りたい。
だ、ダメなら全然いいよ!?」


『楽しい話にならねーよ?』


「それでもいい。
私が知りたいから。」



ゆっくり顔を上げて、俺をみつめる…


知愛…



『ははっ、お前やっぱ変』


「な!」


『いいよ。この辺り、案内する』


「やった!」



この笑顔の可愛さには負けるよ。






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