初恋のクローバー
「ふぅ〜、お腹いっぱい……」
お母さん特製のデミグラハンバーグを食べ終えた私は、部屋着に着替えてベッドに体を預けた。
「美味しくてついつい食べ過ぎちゃったな〜」
Tシャツの上からお腹をさすっていると、ベッド脇に置いていたスマホが通知音を出した。
「はいはーい、誰かな……っと。あ、リカとミヨだ」
体を反転させてうつ伏せの状態でスマホの画面を開けば、3人のグループトークが表示される。
『急だけど、明日遊ばない?』
『いいねぇ〜。私は空いてるよぉ〜』
机の上のミニカレンダーを確認してから、私も元気に返信する。
『明日は土曜日!でも予定は何もなし!』
『やった。どこに行こうか?』
『私は、3人でおしゃべりしたいなぁ〜』
「あははっ、それいつもと変わんないじゃん」
思わず口に出した言葉をそのまま文章にすると、すぐに既読と返信がくる。
『いいのぉ〜!3人で話すのが楽しいんだからぁ〜』
「ふふっ、了解。じゃあ、お昼も兼ねて新しくできたカフェでも行く?」
『さんせぇ〜い。私もあのお店、前から気になってたのぉ〜』
『いいね。じゃあ、12時に集合で』
「おっけー!……さて、明日着ていく服でも決めようかなっ」
返信にスタンプをつけてから、私は体を起こしてタンスに向かった。