包み愛~あなたの胸で眠らせて~
小学校の入学式に広海くんと並んでいる写真があったけど、遠くてほくろまでは認識できなかった。他にも何枚かあるけど、どれも判別しにくい。
湊人の部屋から見つけた虫眼鏡でもう一度見る。
「あ、あった!」
池永さんと同じ位置にほくろがあった。一見汚れのようにも見えたが、二枚の写真で同じ位置にあったから間違いない。
やっぱりあの人は広海くんなんだ。
そういえば、私が名乗った時に一瞬だったけど、驚いた顔をしていた。彼も私のことを思い出したのだろうか。
それとも昨日会ったばかりの私がいたから驚いただけだろうか。
「お母さん。池永さん、覚えている?」
「うん、覚えているわよ。広海くんが引っ越した時、紗世は大泣きだったものね」
「だって、突然いなくなっちゃったから。大好きな友だちだったのに」
「あの時、お母さんと直海くんは挨拶に見えたんだけどね。広海くんはお父さんが引き取ると聞いてびっくりしたのよ。兄弟が離れ離れになるのはかわいそうだったわ。二人仲良かったじゃない? 覚えている?」
湊人の部屋から見つけた虫眼鏡でもう一度見る。
「あ、あった!」
池永さんと同じ位置にほくろがあった。一見汚れのようにも見えたが、二枚の写真で同じ位置にあったから間違いない。
やっぱりあの人は広海くんなんだ。
そういえば、私が名乗った時に一瞬だったけど、驚いた顔をしていた。彼も私のことを思い出したのだろうか。
それとも昨日会ったばかりの私がいたから驚いただけだろうか。
「お母さん。池永さん、覚えている?」
「うん、覚えているわよ。広海くんが引っ越した時、紗世は大泣きだったものね」
「だって、突然いなくなっちゃったから。大好きな友だちだったのに」
「あの時、お母さんと直海くんは挨拶に見えたんだけどね。広海くんはお父さんが引き取ると聞いてびっくりしたのよ。兄弟が離れ離れになるのはかわいそうだったわ。二人仲良かったじゃない? 覚えている?」