包み愛~あなたの胸で眠らせて~
慌てた声と共にバサッと物が落ちる音が聞こえた。私はポストの蓋に開けた状態で、声がした方へ目を向ける。
先ほどの男性の足元に、封筒やチラシが散らばっていた。
持ち損ねて落としてしまったらしい。彼はビジネスカバンの他にスーツケースを持っていた。出張かなにかで留守にしていたのか、郵便物が溜まっていたようだ。
私は身を屈めて、郵便物を拾うのを手伝った。
「すみません」
「いいえ」
拾った郵便物を手渡しながら、彼の顔を思わずジッと見てしまう。
年齢は同じくらいか少し上かといったところで、身長は180センチくらいの長身でスラッとした体型。紺色のスーツがよく似合っている。
少々長めの前髪はさらっと横に流されていて、その下にある奥二重の瞳はキリッとしている。それから、筋の通った鼻に薄めの唇……ひと言で表現するなら『イケメン』な人だ。
なかなかお目にかかれないイケメンさんについ見惚れていると、不思議そうな顔をされた。
いけない、不躾に見すぎてしまった。
「あ、えっと、今日は風が強いですね」
先ほどの男性の足元に、封筒やチラシが散らばっていた。
持ち損ねて落としてしまったらしい。彼はビジネスカバンの他にスーツケースを持っていた。出張かなにかで留守にしていたのか、郵便物が溜まっていたようだ。
私は身を屈めて、郵便物を拾うのを手伝った。
「すみません」
「いいえ」
拾った郵便物を手渡しながら、彼の顔を思わずジッと見てしまう。
年齢は同じくらいか少し上かといったところで、身長は180センチくらいの長身でスラッとした体型。紺色のスーツがよく似合っている。
少々長めの前髪はさらっと横に流されていて、その下にある奥二重の瞳はキリッとしている。それから、筋の通った鼻に薄めの唇……ひと言で表現するなら『イケメン』な人だ。
なかなかお目にかかれないイケメンさんについ見惚れていると、不思議そうな顔をされた。
いけない、不躾に見すぎてしまった。
「あ、えっと、今日は風が強いですね」