包み愛~あなたの胸で眠らせて~
広海くんのかしこまった口調に、私もかしこまってしまう。社内では親しく話さないほうがいいのかもしれない。
自動販売機近くにある長椅子に広海くんが座って、隣に座るよう目で促されたので私も腰を下ろした。ペットボトルの蓋を開けながら、チラッと彼を見る。
まだたいした仕事もしていない朝からのんびり座っていいものなのだろうかと気が引けたが、少しくらいならと思うことにする。
広海くんはペットボトルを両手で持ち、腿の上に置いていた。
「お礼に今度……あ、いや……アメリカでお土産買ってきますね」
「はい……わざわざすみません。本当に気にしなくていいのに」
「彼と一緒に食べれるものにしますね。苦手なものありますか?」
今度……のあとには食事でもと続くのかと思ったが、突然なにかを思い出したようで土産に切り替えていた。なんで土産になったのだろう?
それに、彼とは誰のこと?
もしかして、湊人のこと?
湊人のことを覚えていないのかな。
「特に苦手なものはないです。あの、湊人の……」
「あ! 池永くん、いたー! 上田さんが来社されたわよ」
「すみません、すぐ行きます!」
自動販売機近くにある長椅子に広海くんが座って、隣に座るよう目で促されたので私も腰を下ろした。ペットボトルの蓋を開けながら、チラッと彼を見る。
まだたいした仕事もしていない朝からのんびり座っていいものなのだろうかと気が引けたが、少しくらいならと思うことにする。
広海くんはペットボトルを両手で持ち、腿の上に置いていた。
「お礼に今度……あ、いや……アメリカでお土産買ってきますね」
「はい……わざわざすみません。本当に気にしなくていいのに」
「彼と一緒に食べれるものにしますね。苦手なものありますか?」
今度……のあとには食事でもと続くのかと思ったが、突然なにかを思い出したようで土産に切り替えていた。なんで土産になったのだろう?
それに、彼とは誰のこと?
もしかして、湊人のこと?
湊人のことを覚えていないのかな。
「特に苦手なものはないです。あの、湊人の……」
「あ! 池永くん、いたー! 上田さんが来社されたわよ」
「すみません、すぐ行きます!」