包み愛~あなたの胸で眠らせて~
定時を過ぎてはいるが、取りに行くだけなら時間はそんなにかからない。高橋さんに航空券を取りに行くことを伝えると電話で確認してみたらどうかと言われる。
電話をするとこちらに向かって出たと言われて、受話器を置くと同時に昼にも聞いたあの甘えた声が耳に入ってきた。
「池永くーん、ごめんなさいね。遅れてしまって。これ、お詫びにチョコ。どうぞー」
チョコ?
なぜそこでチョコ?
しかも、広海くんはそのチョコを躊躇うことなく受け取っている。無言だけど。
「さすが抜かりないわね。池永くんがチョコ好きなのもしっかりリサーチしてるのね」
「チョコ好きなんですか?」
「そうよ。意外でしょ? 残業してる時によく食べているから知る人ぞ知るといった感じなんだけど、噂で広まっているのかもね。イケメンはなにかと話題になるのよねー」
疑問に思っていた私に高橋さんが答えをくれる。チョコが好きだからチョコをあげる……好きな物をあげて、好感度もあげようというわけか。
感心してしまいそうになるが、チョコくらいで簡単に心は動かないようだ。
電話をするとこちらに向かって出たと言われて、受話器を置くと同時に昼にも聞いたあの甘えた声が耳に入ってきた。
「池永くーん、ごめんなさいね。遅れてしまって。これ、お詫びにチョコ。どうぞー」
チョコ?
なぜそこでチョコ?
しかも、広海くんはそのチョコを躊躇うことなく受け取っている。無言だけど。
「さすが抜かりないわね。池永くんがチョコ好きなのもしっかりリサーチしてるのね」
「チョコ好きなんですか?」
「そうよ。意外でしょ? 残業してる時によく食べているから知る人ぞ知るといった感じなんだけど、噂で広まっているのかもね。イケメンはなにかと話題になるのよねー」
疑問に思っていた私に高橋さんが答えをくれる。チョコが好きだからチョコをあげる……好きな物をあげて、好感度もあげようというわけか。
感心してしまいそうになるが、チョコくらいで簡単に心は動かないようだ。