包み愛~あなたの胸で眠らせて~
じっと、見つめる
広海くんが出張で不在の間、私の心は比較的穏やかだったが、広海くんのデスクの横を通る時や帰宅して家に入る前に広海くんの部屋のドアを見た時に彼を思い浮かべた。
帰国まであと二日、元気にしているだろうか。
気にかけたからといって、何をどうこうするつもりはなかった。ただ元気で帰国するのを待つだけ。勝手に待たれても迷惑だろうけど、出来ることならもう少し近付きたいと思っている。
私も総務のあの人と同じように諦めが悪いかも。
主のいないデスクを見てそんなこと思っていると、「おはようございます」と明るい挨拶が聞こえた。
朝から元気の良い堀田くんは、パソコンの電源を入れるとすぐこちらに来た。
最近彼に好意を持たれているような気がする。
勘違いかもしれないが。
「片瀬さん、これどうぞ」
「あ、ありがとう。いつもいいのに……」
「いいんですよ。俺が共有したいだけですから。それ、昨日食べたけど、海老の香りがよくて美味しかったんです」
堀田くんに渡されたのは小袋に入った海老のあられ。
帰国まであと二日、元気にしているだろうか。
気にかけたからといって、何をどうこうするつもりはなかった。ただ元気で帰国するのを待つだけ。勝手に待たれても迷惑だろうけど、出来ることならもう少し近付きたいと思っている。
私も総務のあの人と同じように諦めが悪いかも。
主のいないデスクを見てそんなこと思っていると、「おはようございます」と明るい挨拶が聞こえた。
朝から元気の良い堀田くんは、パソコンの電源を入れるとすぐこちらに来た。
最近彼に好意を持たれているような気がする。
勘違いかもしれないが。
「片瀬さん、これどうぞ」
「あ、ありがとう。いつもいいのに……」
「いいんですよ。俺が共有したいだけですから。それ、昨日食べたけど、海老の香りがよくて美味しかったんです」
堀田くんに渡されたのは小袋に入った海老のあられ。