包み愛~あなたの胸で眠らせて~
それよりも今気になるのは広海くんの反応。
一緒に住んでいるのが湊人だと聞かされて、何を思っているのか分からないけど、小さくため息をついた。
本当に何を思っているのだろうか。聞いてみようかと口を開きかけた時、また真っ直ぐこっちを見てきた。
広海くんの瞳は、澄んでいるのに力がある。
「そろそろ帰ってもいいかな?」
「えっ、帰る? ちょっと待って」
「ごめん。先に帰るから、これ俺の分。足りなかったら後で請求して」
「ええっ! 帰るんですか?」
五千円札を1枚渡された堀田くんが慌てて立ち上がるが、広海くんは「お先」と出ていってしまった。
「わ、私も帰ります! 堀田くん、これ私の分。よろしくお願いします」
私も急いで財布の中から五千円札を取り出して、堀田くんの前に置いた。
それから、広海くんのあとを追ったが……
「あれ? いない? どっちだろう」
数分しか経っていないのに、広海くんの姿は右を見ても左を見ても見当たらない。
一緒に帰りたかった……。
少しの間うろうろしたが、広海くんを見つけられなかったから、私はひとりで家路についた。
一緒に住んでいるのが湊人だと聞かされて、何を思っているのか分からないけど、小さくため息をついた。
本当に何を思っているのだろうか。聞いてみようかと口を開きかけた時、また真っ直ぐこっちを見てきた。
広海くんの瞳は、澄んでいるのに力がある。
「そろそろ帰ってもいいかな?」
「えっ、帰る? ちょっと待って」
「ごめん。先に帰るから、これ俺の分。足りなかったら後で請求して」
「ええっ! 帰るんですか?」
五千円札を1枚渡された堀田くんが慌てて立ち上がるが、広海くんは「お先」と出ていってしまった。
「わ、私も帰ります! 堀田くん、これ私の分。よろしくお願いします」
私も急いで財布の中から五千円札を取り出して、堀田くんの前に置いた。
それから、広海くんのあとを追ったが……
「あれ? いない? どっちだろう」
数分しか経っていないのに、広海くんの姿は右を見ても左を見ても見当たらない。
一緒に帰りたかった……。
少しの間うろうろしたが、広海くんを見つけられなかったから、私はひとりで家路についた。