いつかの空ーー 君と ーー
「やめてよ、何言ってるの?


からかうなら、もっとましなーー「嘘じゃない」




「嘘じゃないんだ。


陽葵、ごめんな」




嘘だよーーー。




あなたは今、ここにいる。



私の目の前に。



「だけどお前はまだ、生きてる」




生きてる?私がーーー?



私は私を見た。


けたましいサイレン。 


救急車に、運ばれてく私。



生気のない顔……血色の良くない唇。



生きてるわけない。





「やだ、生きて居たくない‼


一人だけ生きてても意味はない。」



一人だけ生きてても意味はない。



だってあなたは居ないんだから。


「陽葵、陽葵!!!

 助かった命を無駄にするなよ。



俺だって生きて居たかった。



生きて帰って来たかった。


陽葵の側に居たかった」




空ーー?




そうだよね、あなたはまだ15歳。


夢も希望もあった。



生きたかったハズなのに、神様は意地悪だね。


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