いつかの空ーー 君と ーー
*空side*



最初に目覚めたのは、君だった。



部屋に入ってきた陽葵には、俺は、見えてなかった。



「空、どこ?」




いるよ、ここにーー




「空、いないの?」




ごめんな、寂しい想いさせて。


床に踞る君の体を抱き締めた。



透明な俺。



ー 大丈夫、空はいつも繋がってるから ー



俺の声は誰にも聞こえやしない。


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