寝ても覚めてもキミが好き。
*one*
千波さんの日常/南side
「あ。…おはよう。千里…」
千里と、私の家の中間地点。
学校への道の曲がり角。
スラッと背の高い、ふわっと靡くアッシュの髪型をした彼に声をかける。
「…今日もいたんだ」
───私がいつも千里を待ってる場所。
千里が私の声すらも嫌だとばかりに、はぁっとわざとらしく溜息を漏らす。
それにきゅっと唇を噛み締めた。
「…ごめん」
喉がへばりついたみたいに、それしか言えなくて…
千里の顔が見れなくて、スクールバッグの肩紐をきゅっと握りしめた。