甘酸っぱい恋の味【LOVEドロップス企画参加作品】
「じゃあ、ちょっとドライブでもして、運動公園でも行こうか?」
「うん、お任せします」
隼くんが行き先を決めてくれて車が走り出す。
ミッション車で、ギアチェンジするたびに近づいて触れそうになる手にドキドキが高まる。
この狭い車内も落ち着かないんだけど、
こんな至近距離で隼くんを独り占めできるのはうれしい。
真っ直ぐ前を見て運転してる姿をチラッと横目で見る。
シャープな顔のラインがあまりにもキレイで目が放せない。
大きくなる心臓の音が隼くんに聞こえてしまわないか心配していると。
「あ、そうだ」
隼くんがわたしに1枚のMDを差し出した。
破裂しそうな心臓を押えながら平静を装う。