コーヒーの薫りで
患者、高橋 和幸

俺は病院が嫌いだった。

特に、医者。高慢な印象しか持っていない。


俺の母親が入院したとき、医者の説明を受けた。

正直、早口で言ってることも難しくて、
わけもわからないまま治療の同意書にサインさせられた。
説明を求めても、言うこと聞いてればいいという様子で、
俺の話なんか聞いてなかった。

数年後、治療の甲斐なく母は無くなった。
その治療のがよかったのかどうかも、俺には判断できなかった。


だから、多少調子が悪かろうと、
病院に行くきなんて起きなかった。
まぁ、そのせいでひどくなってからわかったのだが。
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