ごめんな。
タイトル未編集
早朝、まだ薄暗い街は普段見ることのない独特な雰囲気を放っている。

街灯が薄く光っている公園。昔はここでよく遊んだものだ。
遊具を使ってちょっとばっかし危ないこともした
、サッカーをしたりもした
たまには近くに住んでる幼なじみにあわせておままごともした
俺が旦那であいつが奥さん役、弟が犬役だったり赤ちゃん役で入ったこともあった。

さすがにこんな時間、子供どころか大人もいない。

あれからぐんぐん伸びた身長。昔は「チビ」だとかからかわれたこともあったけど、中学から驚きの成長を遂げ、今ではクラスでもかなり大きい方だ。

「郁馬!置いてかないでよ!」
華奢な身体、の割には大きい声。近所迷惑もいいところ。そんな声になんだか現実につれもどされた、夢から覚める瞬間はこうなのかもしれない。
「御近所迷惑だぞ。」と、適当に窘めればはブスッと頬を膨らませた彼女。

「紅音。」

高校のジャージと言うハンデがありながらも、彼女の姿は人並より華がある。
「誰もが振り返る美人」と言うわけでもないが、ほっそりしたサイズに整った顔は
「可愛らしい」と言った方がいいかもしれない。

芝﨑紅音。知り合って十五年くらい、生まれたときから一緒。幼稚園の送迎バスも隣同士だったし、小学校六年間同じクラス、中学も同じ近くの公立に通った。
そして、高校。俺はスポーツ推薦であいつは普通に同じ学校。
もう、腐れ縁と言っていいくらい一緒にいる。きっと、お互いの「用語辞書」には、必ず俺の名前があるはずだし、俺のにも紅音の名前はある。

「私、体力ないんだからぁ!」
怒ったように言う、紅音。でも、小さくて全然怖くない。
紅音が、将来男の子を産んだら叱るとき大変かもしれない。
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