終電で出会う人
彼との出会いは小学校が同じクラスになった、というごく普通の在り来りのものだった。

私は彼のことが苦手で話すことなんてほとんどなかった。多分話題もないと思う。


相手はスポーツ好きで、勉強ができてイケメンというか美人さんだった。

先生からは年中褒められ、いつも目を細めて笑っていた。しかも何もしなくてもクラスの中心にいることが出来た。


私はそんな彼が羨ましかったんだ。


日に当たることが出来る君が羨ましくて恨めしくて物凄く、かっこよかったんだ。

いつも胸を張り、みんなと話している君がよかったんだ。


なのに、ある事件が彼を変えた。
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