終電で出会う人
その事件とは、彼が交通事故にあったというものだ。

私は私立中学に通っていて知らなかったのだが通学途中の彼が居眠り運転の奴にはねられたらしい。


私はそんなことをたんたんと友人から聞き、焦った。

死んだの?殺されたの?


そんな感情と考えが私の頭の中をひたすら駆け巡り、張り付いた。しかし違った。

彼は生きていて、今は歩けるようにもなったらしい。しかし、記憶喪失らしく誰のことも覚えていないらしい。


そのせいか、彼は臆病になった。


みんなが何を言っていても理解できないから、ビクビクしていたらしい。

私はその場に悲しみと、絶望を抱え立ち尽くした。
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