私に選択を…俺に運命を…
伴奏が始まった。
李莉が奏でるメロディは、とても華やかで繊細だ。

(ここで~!入る!)

「空に乗せて
走れ言葉よ
届いて言葉」

(ハモり完璧!)

私たちは、何回も練習した。

キーンコーンカーンコーン
完全下校のチャイムだ。

みんなが帰宅ムードになっている時、大宮くんといつも一緒にいる羽柴くんが

「ねぇ、これからどっか行こうぜ。カラオケとか良くね?」

羽柴くん、通称:秀吉くんは学年1の人気者だ。それに優しいし、憎めないような存在だと思う。だから、秀吉くんを嫌いな人はいない。

「いいねー!乗った!」

「賛成!!」
< 4 / 12 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop