私に選択を…俺に運命を…
不思議だ……
今まで、必要最低限の話しかしてこなかったのに…
(楽しい!)
「家ついたよ!」
「上がってくだしゃい!」
にこにこした顔で、快斗は大宮くんを引っ張ってそう言った。
……
トントントンッ
ザクッ
包丁で切る音とテレビの音が混ざり合う。
「ワハハハハハハ」
2人は、外に響きそうな声で笑っていた。
(賑やかでいいな!快斗もいつもより楽しそう。)
コトッ
机にお皿を置く音と共に2人が一斉にこちらを見た。
まるで、兄弟のようだ。
「できた?」
目をキラキラさせて机に身を乗り出す大宮くんは、少し無邪気で可愛らしかった。
「うん、できたよ!ほら座って。」
「いただきます!」