いじめられっ子に恋をした
「…行くぞお前ら。琴子お前これがどういうことになるかわかってるな?」



ドスの効いた声、明らかに怒っている



「調子乗んなよお前ら!」
とりまきたちが文句を垂れながら教室を出て行く




一ノ瀬以外のとりまきが全員僕を睨んで教室から出て行った


桜庭は顔を伏せてそそくさと出て行った
しばらくして教室中から歓声が響いた


「カッコいい、如月と橘」


「私感動しちゃった」


「きゃー、橘くーん!」



賞賛の嵐だった



「びっくりしたよ!そうちゃんが一ノ瀬たちに絡んでいったときは。僕が行こうとしてたのに」



「うん、なんか体が動いてた」



桃山琴子は小さく震えながら俯いて




「もう大丈夫だから。これからは俺とそうちゃんがついてるし!」


桃山琴子に向かって屈託のない笑顔を璃玖は向けた



「え、僕も?」



「当たり前じゃん。あんなこと言ったんだから」



また面倒ごとに巻き込まれてしまった…



美月が目をハートにして璃玖を見ていた


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