不埒な先生のいびつな溺愛
十二年分の溺愛
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長い夢を見ていた気がする。

「……ん……」

私は仰向けに寝そべっていた。

長く閉じられていたと思われる目蓋は、まだわずかしか開かない。しかしそこから薄暗い電灯の光を感じ、眩しくてまた目を閉じた。

背中には冷たい畳の感覚がある。

少し湿っぽくて、黒のスーツに包まれた私の体は、力を抜ききってだらりとそこに溶けていた。

思い出してきた。ここは先生の家だ。先生のご実家に来て眠ってしまったのだ。

「美和子……」

何をしていたか把握ができないまま、突然先生の声が、私にのしかかるように上から響いてきて、驚いてまた薄く目を開けた。
余裕のない先生の顔が、すぐ近くに見えた。

彼の熱い息も、すぐ近くにある。

「んんっ……!?」

しかし声が出なかった。

それもそのはず、先生は彼の長い指を二本、私の口の中に突っ込んで、グチャグチャとかき回している最中だったのだ。

私の歯と先生の指の爪がぶつかって、口の中でカラコロと曇った音を立てている。

あまりのことに体は動かず、先生がのしかかっている気配を感じるため体を起こすこともできなかった。

しかし口の中で動き続ける異物感に耐えられず、私の舌は、咄嗟にそれを押し出すように大きく動いた。

「……美っ……」

それが口内の彼の指を絡めとるように動いたせいで、先生は小さく声を漏らした。
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