不埒な先生のいびつな溺愛
「へんへぇ、んん、ちょっと」
「悪い、美和子……」
先生は謝りながらも指を動かすことを止めようとしない。手でしか触れたことのない先生の指先と、自分の舌とが絡み合う感覚に心臓がバクバクと鳴っているものの、口の中の異物感はやがて息苦しくなってきた。
それに耐えられず、私は畳に投げ出していた手を使って、先生の手を押し返した。
すると彼の指は私の口の中から解放された。
先生は今度はその指を、なんと自身の口の中に含み、私に見せつけるように指先を舐めた。
「やだ、先生っ、やめて……!」
「なあ美和子……頼むから、もう『先生』って呼ぶなよ……」
私を覗き込む先生は、威圧的な表情はしない。さっきからずっと懇願するように切ない表情をする。
指を舐めながら私を見つめる先生は、なんとも妖艶で、突然のことながらも、私は彼を押し退けて体を起こすことはできなかった。
改めて今の体勢を見ると、先生が私を押し倒していることに違いない。
「私、寝ちゃって、あの、何でこんなことにっ……」
先生はまた、とても切ない顔をした。
「お前が、俺の前で寝たりするから」