不埒な先生のいびつな溺愛
「先生の考えることには驚かされます」
私は作品の真相について、これ以上は詳しく聞こうと思っていない。先生の考えは、最後まで分からないからこそ、この作品を解読する価値があると思うのだ。
すると先生は真顔に戻った。
私が作品についての話を切り上げたことは先生も感じ取り、紅茶を飲むことに移行していた。
それを見てから、私は鞄に原稿をしまった。
「そういえば先生って、どこで結婚相手を探してらっしゃるんですか?」
「……なんで、んなこと聞くんだよ」
「だって気になるじゃないですか」
先生はこの話題を少しだけ嫌がる。
「別に、俺に来いってうるせぇパーティーとかに行ってるだけだ」
「え!? それって婚活パーティーってやつですか?どんな雰囲気ですか?」
「顔が同じ女が群がってくる」
婚活パーティーなんかに久遠先生がいれば、そんな事態になっているだろうことは容易に想像できた。
先生がお持ち帰りしてくる女性の雰囲気から考えれば、普通の婚活パーティーではなく、業界パーティー寄りの派手なものだろう。
女性を連れ込んだ先生の部屋に漂うものと同じ、そこはブランド物の香水の香りにまみれているはずだ。
「あの……男性側の方たちはどんな感じですか?」
「ハ?」
「ですから、パーティーって、私も行ってみたら素敵な男性と出会えますかね?」
先生は私のこの質問に、なぜか十秒ほど停止していた。
私は作品の真相について、これ以上は詳しく聞こうと思っていない。先生の考えは、最後まで分からないからこそ、この作品を解読する価値があると思うのだ。
すると先生は真顔に戻った。
私が作品についての話を切り上げたことは先生も感じ取り、紅茶を飲むことに移行していた。
それを見てから、私は鞄に原稿をしまった。
「そういえば先生って、どこで結婚相手を探してらっしゃるんですか?」
「……なんで、んなこと聞くんだよ」
「だって気になるじゃないですか」
先生はこの話題を少しだけ嫌がる。
「別に、俺に来いってうるせぇパーティーとかに行ってるだけだ」
「え!? それって婚活パーティーってやつですか?どんな雰囲気ですか?」
「顔が同じ女が群がってくる」
婚活パーティーなんかに久遠先生がいれば、そんな事態になっているだろうことは容易に想像できた。
先生がお持ち帰りしてくる女性の雰囲気から考えれば、普通の婚活パーティーではなく、業界パーティー寄りの派手なものだろう。
女性を連れ込んだ先生の部屋に漂うものと同じ、そこはブランド物の香水の香りにまみれているはずだ。
「あの……男性側の方たちはどんな感じですか?」
「ハ?」
「ですから、パーティーって、私も行ってみたら素敵な男性と出会えますかね?」
先生は私のこの質問に、なぜか十秒ほど停止していた。