不埒な先生のいびつな溺愛
【こんばんは秋原美和子です。木島編集長に突然ご連絡をお願いしてしまい、驚かせてしまってすみません。私も是非お話してみたいと思っていたので、ご連絡をいただけて嬉しいです】
男性とのメールに長年ブランクがあったためか、気の利いた返事が思い浮かばなかった。
本当は伏見さんの写真を見たとき、爽やかな雰囲気だとか、社交的な笑顔をとても素敵だと思ったのに、それについては触れられなかった。
会う約束なども、こちらから連絡先を聞いてもらったのだから、私からするべきだったんだろうか。
返信を待っている間はそんなことばかり考えて不安になったが、伏見さんの返信を見て、それは杞憂だと分かった。
【覚えていらっしゃるか分かりませんが、受賞パーティーで秋原さんにご挨拶させていただいたときから、素敵な方だと思っていました。もし宜しければ、是非今度二人で食事でも行きませんか?】
心配せずとも、向こうから誘ってくれた。
先生がしている婚活パーティーでのつまみ食いより、よっぽど健全だ。最初からこうすれば良かったんだ。
これで先生の言葉から抜け出せる。
私はいつまでも、先生の小説の中で転がっているわけじゃないのだ。
男性とのメールに長年ブランクがあったためか、気の利いた返事が思い浮かばなかった。
本当は伏見さんの写真を見たとき、爽やかな雰囲気だとか、社交的な笑顔をとても素敵だと思ったのに、それについては触れられなかった。
会う約束なども、こちらから連絡先を聞いてもらったのだから、私からするべきだったんだろうか。
返信を待っている間はそんなことばかり考えて不安になったが、伏見さんの返信を見て、それは杞憂だと分かった。
【覚えていらっしゃるか分かりませんが、受賞パーティーで秋原さんにご挨拶させていただいたときから、素敵な方だと思っていました。もし宜しければ、是非今度二人で食事でも行きませんか?】
心配せずとも、向こうから誘ってくれた。
先生がしている婚活パーティーでのつまみ食いより、よっぽど健全だ。最初からこうすれば良かったんだ。
これで先生の言葉から抜け出せる。
私はいつまでも、先生の小説の中で転がっているわけじゃないのだ。