弱虫リフレクション【短編】
いらない……?
「あー……。そっか、そうだよな。そういうの、軽々しく言うもんじゃねーよな」
「あっ、そうじゃなくて……えっと」
「だったらなんだよ!」
その時、何かが吹っ飛んで一気に爆発した。
「こっちがどんな気持ちで言ったか……。お前にはわかんねぇよな?」
「……」
「だったら……だったら俺は、どうすりゃいいんだよ……。いくら想ったって気持ちは届かねぇ。俺のこと全然見てくんねぇ。……せめて応援くらい、自由にさせてくれてもいーだろ」
ああ、まただ。
言ってしまってから後悔する。
さっき反省したばっかだってのに、ちっとも学んでない。
やっぱり俺は、学習能力0だったみてーだ。
「悪い、いきなり怒鳴ったりして……」
「……ううん」
「玉木たちんとこ、戻るか。祭り始まっちまってるみたいだし」
くるりと背を向けながら口早に言う。
そのまま歩き出そうとした、瞬間。
「待って!」
後ろから放たれた叫び声が俺の足を止めた。