最高の別れ方

真実



片山くんに連れてこられたのは公園から5分くらい歩いた小さめのビル。看板には『Euonymus alatus』と書いてある。


「表の入り口閉まってるから裏口から入るよ〜」


裏口から入ると中はオフィスの様だけどどことなくオシャレだった。全体的にアンティークなインテリアが多いからかな?
あたりを見回していると奥の部屋の扉が開いた。


「あ、雅樹おかえり。ん?そちらはお客さん?」


ワックスでしっかりセットされた黒髪、凛々しい眉、力強い目、全体的に彫りの深い顔立ち、そしてフォーマルで高そうなスーツ。
見た目はかなり若いけど、お偉い方なんだということはすぐにわかった。


「社長〜ただいま。頼まれてたタバコも買ってきたよ。この子、俺の高校の時の同級生なの。ちょっと気になることがあってね。」

片山くんの言葉で私と社長さん(?)の目が合う。


「へぇ、可愛い同級生だね。初めまして、松本司です。一応社長やってます。雅樹とは昔からの知り合いだよ。」





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