わたしのキャラメル王子様
「よし、じゃあ詳しい話はあとのお楽しみに取っとくとして、とりあえず咲田さんのとこにそれ伝えにいこう!」



「なんで?なんかいろいろと唐突すぎない?」



狼狽えまくる私を京ちゃんは落ち着き払った目で見ていた。



「なんでって、彼女に佐野君のことあきらめてもらわないと。後がめんどーじゃない?」



「それは、そうかもしれないけど」



「フィアンセはまぁ後回しでいいよ。そばにいないし、大人たちが勝手に言ってるだけかもしれないし。時が来たら沙羅が堂々と戦えばいいだけ!というわけで、悩むより行動あるのみでしょうよ!」



「ちょ、ちょっと京ちゃん!」



なんでそんなに張り切ってるんだ?ってあたふたしていたら、いつの間にか咲田さんのクラス前に引っ張られていて、私達を見つけると呼んでもいないのに彼女のほうから近づいてきた。



「ほら、あの子も沙羅に用があるって証拠だ」



「京ちゃん、何話せばいいの!怖いよぉ」



「何って、お互いの腹の底にためこんでるものについてでしょ」



「いやいやいや!ムリムリムリ!」



「正々堂々戦っておいで!」



京ちゃんみたいに私強くないんですけど!

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