わたしのキャラメル王子様
わいわいやってる間にママが迎えにきて、後ろ髪を引かれながらも私達は二人にお別れした。



悠君と大沢さんは仲良くなって、連絡先を交換したみたい。名刺をもらったと悠君は車内でずっとはしゃいでる。



「でも悠君、寝不足のわりにはつやつやしてるよね?」



車を走らせながらママがルームミラーに映る後部座席の私達を見た。



「沙羅がご飯いっぱい作ってくれたからね。しあわせぶとっちゃってさぁ」



「そのワードさっきも聞いた」



「だって嬉しいんだもん」



「顔色いいのは点滴のおかげだからね?」



ママは私達のやりとりでけらけら笑ってる。



「とにかく今日はうちに泊まりなさいね。まだ一人にさせるわけにはいかないし」



「えっ、ほんと!」



露骨に喜んだ悠君が次に何を言うか……もうそれくらいだいたいわかる。

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