わたしのキャラメル王子様
「なっ、だから体育祭で幻のカードひいちゃったら、沙羅はどーするの?」
もういつもの調子で笑ってる。
悠君は、やっぱりずるい。
「ニューヨークに、行く。来るなって言われても絶対行くもん」
「……えっとあの……」
悠君はそわそわしだした。
「悠君?」
「いや、それ反則でしょ。可愛すぎんでしょ!……あっちに連れていきたくなっちゃうじゃん」
「私もおんなじ気持ちだよ。離れたくないよ」
「ん?へ?」
「でも、悠君のこと信じてちゃんと待ってる。指輪、大事にするね。ありがと、大好き」
あふれてくる幸せな気持ちをどうしていいかわからなくて、彼の胸にほっぺたをくっつけた。
「どうしよう。しあわせすぎて変になりそう」
悠君は、大人びた指輪が光る私の手を取った。
「沙羅、大好きだよ」
まるで約束を確かめるような、やさしいキス。
あんな小さい頃のこと、覚えてなんかないと思ってた。
あの時、泣き虫な悠君を守ってあげなきゃって思ったのに、私のほうがきっとずっと、悠君に守られていたんだね。
もしかして、離れてしまう、会えなくなってしまうってわかってたから、悠君は毎日うちのクラスに通ってくれてたのかな。
このキレイな指輪のために
ピアノのバイト、してたのかな。
そんなふうに自惚れても、いいのかな。
「ね、悠君アイスとけちゃってるよ?」
「そんなのどーでもいいよ。こっち向いて」
少しだけ強引な、熱くて長いキス。
とけつづけるアイス。
ママの忘れ物、ずっと見当たらなかったらいいのにな。
もういつもの調子で笑ってる。
悠君は、やっぱりずるい。
「ニューヨークに、行く。来るなって言われても絶対行くもん」
「……えっとあの……」
悠君はそわそわしだした。
「悠君?」
「いや、それ反則でしょ。可愛すぎんでしょ!……あっちに連れていきたくなっちゃうじゃん」
「私もおんなじ気持ちだよ。離れたくないよ」
「ん?へ?」
「でも、悠君のこと信じてちゃんと待ってる。指輪、大事にするね。ありがと、大好き」
あふれてくる幸せな気持ちをどうしていいかわからなくて、彼の胸にほっぺたをくっつけた。
「どうしよう。しあわせすぎて変になりそう」
悠君は、大人びた指輪が光る私の手を取った。
「沙羅、大好きだよ」
まるで約束を確かめるような、やさしいキス。
あんな小さい頃のこと、覚えてなんかないと思ってた。
あの時、泣き虫な悠君を守ってあげなきゃって思ったのに、私のほうがきっとずっと、悠君に守られていたんだね。
もしかして、離れてしまう、会えなくなってしまうってわかってたから、悠君は毎日うちのクラスに通ってくれてたのかな。
このキレイな指輪のために
ピアノのバイト、してたのかな。
そんなふうに自惚れても、いいのかな。
「ね、悠君アイスとけちゃってるよ?」
「そんなのどーでもいいよ。こっち向いて」
少しだけ強引な、熱くて長いキス。
とけつづけるアイス。
ママの忘れ物、ずっと見当たらなかったらいいのにな。