わたしのキャラメル王子様
「もしもし悠君?明日のことなんだけどさ」



京ちゃんのアドバイスに深く納得してしまって、すぐ悠君に電話をかけた。



うんとお洒落して悠君をびっくりさせたかったけど、私達の次のデートっていつになるかかわからない。



だから、なんていうか。
いっそ悠君の好みにカスタマイズしてしまいたい。



服のひとつも決められないの?なんて悠君は言わないよね、ってほんとはちょっとドキドキしたけれど。



「あのね。何着ていくか迷ってるんだ。髪あげたほうがいい?下ろした方がいい?悠君はどんなのが好き?
あと、買ったばっかのリップティント試してみたいんだけど、いつも買わない色に挑戦しちゃったから似合うか不安なの。
迷うんなら悠君に決めてもらえば、って京ちゃんが言うから思いきって電話かけて……あれっ、ねぇ悠君聞いてる?」



ツーツーツー。
通話切れたし!なんで!
と思ったら。



「モテたいぜ~沙羅にだけに~♪いつもぉ、そればかり~♪好きな食べ物とぉ~特技は沙羅と書きた~~い♪あっ、ママあがるね~!」



「あら、悠君どうしたの?さっき沙羅のこと送ってくれたばかりなのに」



えっ?ええっ?
下からママと、まさかの悠君の声がする。しかもなんちゅー恥ずかしい替え歌うたってんの!

< 136 / 156 >

この作品をシェア

pagetop