わたしのキャラメル王子様
帰り道でも、やっぱり悠君の顔を見上げることができなかった。



私が今日1日情緒不安定になってしまったのは、やっぱり朝のことと、悠君が一度も会いに来てくれなかったことが一番の原因だから。



自分がいちばんよくわかってる。
悠君に好かれて当たり前っていう自惚れがいつもどこかにあったんだと思う。



そんなのはきっと悠君のリップサービスなのに。
家族みたいな人だからってだけなのに。
私、情けないや。



悠君は隣で鼻唄を歌ってる。
話してくれないのかな、朝のこと。



あのあとどうしたのか。
なんて返事したのか。



どうして1日、私を避けるように姿を見せなかったのか。



勇気を出してちらりと悠君を見上げた。

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