わたしのキャラメル王子様
「エプロン姿可愛いすぎるから俺以外、誰にも見せたらダメだからね、わかった?」



優しい声でそう言われたとき、洗濯機の終了ブザーが響いた。



「あの、もう家のことしなきゃ」



「もう充電終わり?ちぇー」



意外とあっさり引き下がって悠君は洗濯機のほうへ向き直った。



「ちょっと、なんでそっち?」



「へー?だってやることいっぱいあるんでしょ。洗濯物くらい干すよ。沙羅ママからお手伝いいっぱいしてねって言われたし」



「いやいや、なんでよ。洗濯物は触るの禁止!蓋開けるのも禁止だからね」



「はぁ?こないだも俺のこと頼れって言ったばっかだろ?沙羅もうんって言ったのにさぁ」



ブーブー言ってて子供丸出し。
お願いだから女の子の洗濯物にはちょっかい出さないでよぉ。



小さい頃とは身に付けてるものが全然違うって、わかってるはずだよね?



「あっ、そうか!そういう事情ね……」



「想像しないのっ!」



私まで赤くなるから、ぼそっとつぶやいて耳までまっ赤にするの、ほんとやめてほしい!!

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