わたしのキャラメル王子様
「だいたいこんなとこかな」
カレーはあと煮込むだけ。
キッチンを離れてリビングから外を見た。
いつの間にか雨が降りだしてる。
ちょっとだけ切なくなって、月も星も見えない夜を遮断するみたいにカーテンを引いた。
なんか疲れたな。寝不足だってたたってる。
ふぅ、とため息をつくと、ソファに身体を沈めてぼんやりテレビを付けた。
「えっ!うそ、これ見なきゃ!」
これから放送の音楽番組の予告CMが流れてくるなり、ぼんやりしていた意識がばっちり覚醒。おもいっきり前のめりになってしまった。
なんでって、その番組に最近気になっていた若手イケメン俳優が出るみたいなんだもん。
有名なミュージシャンが提供した曲が彼の出演した恋愛映画の主題歌になってたけど、きっとあれを歌うんだ。
テレビ初披露なんて言われたら、絶対見たい!
しかも生放送。それならリアタイに限るよね。
だったら、早くいろいろすませなきゃ!
キッチンへ行ってカレーをチェックすると火を止めた。
悠君は、もう脱衣所にいるっぽいから、この後すぐお風呂に行けば間に合うな。
念のためテレビが始まるまでの時間を確認して、何気なく振り向いたらテレビの画面に写っていたおどろおどろしいものと目があった。
『……あなたは一人の時にふと、誰かの気配を感じたことがありませんか?今夜、その気配のすべてがカメラの前で明かされる……ほら、あなたの……』
「……はっ!」
あわててリモコンを手にしたけど遅かった。
画面はいきなり暗転して真っ暗になって、そこにぼんやりと白い人影が……!
「キャアァァー!!!」
「沙羅?どーしたっ!」
『……今夜…………9時!』
私の悲鳴を聞いてあわてて駆けつけた悠君は上半身がまだ裸で、頭にタオルをかぶってたけど、髪からは雫がポタポタ落ちていた。
「きゃあー!!」
そりゃあ、さっきとは別の意味の悲鳴もあがるよね。
カレーはあと煮込むだけ。
キッチンを離れてリビングから外を見た。
いつの間にか雨が降りだしてる。
ちょっとだけ切なくなって、月も星も見えない夜を遮断するみたいにカーテンを引いた。
なんか疲れたな。寝不足だってたたってる。
ふぅ、とため息をつくと、ソファに身体を沈めてぼんやりテレビを付けた。
「えっ!うそ、これ見なきゃ!」
これから放送の音楽番組の予告CMが流れてくるなり、ぼんやりしていた意識がばっちり覚醒。おもいっきり前のめりになってしまった。
なんでって、その番組に最近気になっていた若手イケメン俳優が出るみたいなんだもん。
有名なミュージシャンが提供した曲が彼の出演した恋愛映画の主題歌になってたけど、きっとあれを歌うんだ。
テレビ初披露なんて言われたら、絶対見たい!
しかも生放送。それならリアタイに限るよね。
だったら、早くいろいろすませなきゃ!
キッチンへ行ってカレーをチェックすると火を止めた。
悠君は、もう脱衣所にいるっぽいから、この後すぐお風呂に行けば間に合うな。
念のためテレビが始まるまでの時間を確認して、何気なく振り向いたらテレビの画面に写っていたおどろおどろしいものと目があった。
『……あなたは一人の時にふと、誰かの気配を感じたことがありませんか?今夜、その気配のすべてがカメラの前で明かされる……ほら、あなたの……』
「……はっ!」
あわててリモコンを手にしたけど遅かった。
画面はいきなり暗転して真っ暗になって、そこにぼんやりと白い人影が……!
「キャアァァー!!!」
「沙羅?どーしたっ!」
『……今夜…………9時!』
私の悲鳴を聞いてあわてて駆けつけた悠君は上半身がまだ裸で、頭にタオルをかぶってたけど、髪からは雫がポタポタ落ちていた。
「きゃあー!!」
そりゃあ、さっきとは別の意味の悲鳴もあがるよね。