私が恋をしたのは小説家でした
さて前置きはこのくらいにしておこう

私が今からする話は

もちろん、中学3年夏の出来事である

初恋っていうのは

どのようなものなのか

これまで約15年間

恋愛というものに関わりを持ってこなかった私は

初恋というものの存在を

理解することができなかったのである

世の中ではこの私のような人間を

寂しいやつだ

このようにけなす人がいる

かわいそうなやつだ

哀れみの目で見てくる奴がいる

そんなにも恋愛というものはいいものなのであるか

理解することができないんだ

そして、ここまでやってきた

と言っても、約15年しか生きてない短い人生だ

世の中の20歳の人は5歳しか違わないのに

若いねーって言ってくるだろう

それなのに

このたった15年間、恋愛というものを分からなかっただけで

あのような言い草である

やはり、私には恋愛というものがわからない

理解することができない
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