16の、ハネ。

そんなことをしみじみと考えていたら……。


「陽人が好きな場所なら、私も好きになれそう」


一瞬の空白。
そして、「そっか!」という陽人の軽い返事。



……えっと、ちょっと待て。



何を口走ってるんですか、私はっ!?

今の発言って、なんていうか、その……。


(陽人のこと好き、って言ってるようなもんじゃん!!)


自分の失態に顔を赤らめて、しばらく黙り込んでしまう。

それと同時に、今まで押し込めていた気持ちが一気に溢れ出した。


私、陽人のこと…………。






好きなんだ……なぁ。









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