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「芹奈先輩。なんで抱かないのって、俺の事誘ってる？」

「そ、そんなつもりで言ったんじゃない」


暫くして唇を離しそう口を開いた俺に先輩は、戸惑って言葉を繋げる。

仰向けになる芹奈先輩の頭を俺は真上から両手で塞ぎ込む様に囲う。


見つめる俺に芹奈先輩はゆっくりと逸らした。


「確かに俺は先輩を抱く事に我慢してた。だからと言って他の女と寝たりなんかしない」

「……」

「むしろそんな事、先輩から言うからもう我慢出来ねえし」

「……」

「責任とってくれんの？」

「…責任って？」

「ここまで欲情させたら止まんねぇよ。俺も男だし。好きな人を目の前にしたら我慢出来ねぇのが普通じゃね？」

「…っ、」

「本当は躊躇ってたよ、ずっと。でも、もう無理」

「…んっ、」


押し付ける様に唇を重ね合わす。

何度も重ね合わし、舌が絡まり合うたびに先輩の微かな声が漏れて来る。

シャツから手を入れ肌を撫でると先輩の身体が少し反応した。


「優しくする」


先輩がコクリと頷くと俺は先輩を抱えベッドの上に下ろす。

肌に触れる手から先輩の体温が伝わる。


唇を滑らすたびに漏れて来る先輩の声にいつもの冷静さを失ってた。